今井むつみ氏は、日本の認知科学、発達心理学、言語心理学を代表する研究者です。そのキャリアは一貫して「人間の心が言葉をどう捉え、知性を構築していくのか」という探究に捧げられてきました。
学歴を振り返ると、慶應義塾大学文学部哲学科(社会学・心理学専攻系)を卒業後、同大学大学院修士課程を修了。その後、認知科学分野の世界最高峰の一つである米国ノースウェスタン大学大学院心理学部博士課程へ進学し、1994年にPh.D.(心理学博士号)を取得しました。国際的な学術誌に多数の論文を発表し、言葉と概念形成の関係性に関する実験研究で世界的な評価を確立しています。
帰国後は、慶應義塾大学環境情報学部(SFC)に着任。助教授を経て教授を務め、学際的で自由闊達な研究環境の中で多くの俊英を育成しました。現在は名誉教授の立場から、研究と社会発信を精力的に継続しています。研究室の卒業生や受講生からは「徹底した実証主義と、妥協のない論理的思考力を叩き込まれた」「学問の面白さを根本から教えてくれた」といった声が多く寄せられており、教育者としても傑出した求心力を誇ります。