当然ながら、地元居酒屋側の受け止め方は複雑だ。新潟といえば、淡麗辛口の日本酒と新鮮な魚介類、そして地元密着型の「人情酒場」が根強い人気を誇る街である。
古町や万代エリアで半世紀近く暖簾を守る老舗居酒屋の店主は、眉をひそめつつもこう明かす。「安さだけでは勝負できないが、客足が一時的に持っていかれる恐怖はある。だが、うちには長年培った地酒のラインナップと手作りの郷土料理がある。生き残りをかけた切磋琢磨が始まるだろう」。
一方で、この進出が街全体の回遊性を高めるというポジティブな見方もある。鳥貴族で手軽に1軒目を済ませ、2軒目に地元のディープな居酒屋へ移動する——そんな新しいハシゴ酒のスタイルが定着すれば、夜の街全体の活性化につながる可能性も十分に秘めている。