服の種類によって使われている生地の「硬さ」や「厚み」は大きく異なります。同じポーズであっても、素材の特性に合わせて描き分けることで、イラストの説得力が飛躍的に高まります。
■ シャツのシワ描き方(薄手でハリのある生地)
ワイシャツやブラウスは生地が薄く張りがあるため、エッジの効いた直線的なシワが特徴です。シワの折り目がはっきりしており、三角形やシャープなY字型のシワが多く発生します。肩の縫い目(シームライン)やボタン周辺の引っ張り、背中の肩甲骨周りの緊張感を細いシャープな線で描くと清潔感とリアルさが出ます。
■ パーカーのシワ描き方(厚手で柔らかいスウェット生地)
パーカーは生地に厚みとクッション性があるため、角張ったシワではなく丸みを帯びた大ぶりのシワを描きます。シワの数自体はシャツよりも大幅に減らし、太くゆったりとした線で表現するのが鉄則です。特にフードの首回りのたまり感、ポケット周辺の重み、リブ部分に乗り上げる布のボリュームを強調することで、特有の重量感を演出できます。
■ ズボンのシワ描き方(脚の立体と関節の連動)
ボトムスを描く際は、まず股関節周辺に注目します。脚を広げたり前に出したりすると、股の付け根に向かって斜めの「V字引っ張りシワ」が強く走ります。また、膝裏には関節を曲げることで強い「たまりシワ」ができ、足首(裾)周辺には靴に乗っかる重力シワが重なります。デニムなら硬くゴワついたシワ、スラックスなら縦にスッと通るセンタープリーツと柔らかなシワといった質感の違いも意識しましょう。