日本の国政選挙において、ルーツや背景の多様性が話題に上るようになって久しい。しかし、その内実はいまだ不十分なままだ。
2004年の初当選以来、いわゆる「多様性」の象徴として扱われる機会も多かった。だが、単なる「記号」として処理されがちな日本の政治風土に対して、本人は常に冷ややかな距離を保ちつつ、実務的な政策論議へと議論を引き戻してきた。人口減少と労働力不足が加速する2026年の日本において、多文化共生は理想論ではなく、生存をかけた現実的課題である。その壁に直面し続けた実体験に基づく言説は、理念先行の多様性議論に冷や水を浴びせる力を持っている。