人は誰もが毎晩複数の夢を見ている。しかし、それらを「覚えているか否か」には決定的な違いがある。最新の睡眠研究において、国立精神・神経医療研究センターなどの研究グループが提示する見解は明確だ。夢を鮮明に記憶したまま目覚める最大の要因は、睡眠中の「微小覚醒(中途覚醒)」の頻発にある。
日本睡眠学会の専門家も指摘するように、ストレスや過密なスケジュールによって自律神経系が優位な緊張状態に晒されると、脳は深睡眠に入りにくくなる。その結果、本来は眠っているはずの脳皮質の一部が活動を続け、夢のストーリーを記憶に定着させてしまう。つまり、夢を毎日覚えていること自体が、脳が休めていないという心身のSOSサインなのだ。