2026年の夏、東京都心のコンクリート表面温度は一時50度を超えた。従来型の都市緑化で多用されてきた一年生の草花は、毎日の散水作業が追いつかず、次々と枯死。自治体やビル管理会社が被った損失は膨大だ。
そこに救世主として現れたのが、乾燥と極端な気温変化に強い宿根草や低木類である。浅い根しか持たない一年生植物と異なり、深く広く根を這わせる能力を持つ。ある大手デベロッパーの環境担当者は「散水回数を8割削減できただけでなく、ゲリラ豪雨の際の都市型洪水リスクを低減する遊水効果も確認された」と明かす。
単なる観賞用を超え、都市の防災・減災インフラとしての機能を担い始めているのだ。