個人のクリエイターたちが作品を発表し交流するプラットフォームPixivでも、この技法をめぐる傾向は常に変化している。かつては極端な頭身のデフォルメが主流だったが、現在は実写に近いディテールを残しながらポイントだけを崩す「ハイブリッド型」の表現が支持を集めるようになった。パーツごとの引き算と足し算の絶妙な塩梅がトレンドなのだ。
人気イラストレーターたちの工程を分析すると、共通する描き方の工夫が見えてくる。それは最初から細部を描き込むのではなく、大まかなシルエットと重心のバランスから構成を開始する点だ。目や髪型といったアイコニックな要素をどの割合で拡大・配置するか。描き手の個性は、まさにその数値化できない「違和感のコントロール」の中に宿っている。