元来、ドッキリ番組というものは、ターゲットとなるタレントのリアクションを楽しむ枠組みとして機能してきた。しかし、本作が提示したのは、視聴者自身がターゲットとなる新たな構造だ。従来のテレビ放送業における「制作者と視聴者」という一方向の関係性を解体し、画面の違和感を探すアクティブな視聴体験を作り出している。
バラエティ番組の成熟に伴い、視聴者の目は年々肥えている。単純なドッキリや古典的な演出では驚かなくなった現代の視聴者に対し、放送全体を謎解きゲームに変えるようなアプローチは極めて画期的だ。制作者側と視聴者側の「知恵比べ」とも言えるこの試みは、テレビというメディアが持つライブ感を最大限に活かした表現の到達点と言えるだろう。