坂口良子さんが病床で最期まで案じていたのは、他ならぬ娘・杏里の将来だった。死の間際、彼女が身内や関係者に託していたメッセージには、厳しくも深い母性が込められていたという。それは「一人で生きていける強い人間になってほしい」という切実な祈りであり、芸能界の荒波を生き抜いてきた者だからこそ知る厳しさの裏返しでもあった。
生前、良子さんは周囲に「自分が居なくなったら、あの子はどうなってしまうのか」と不安を漏らしていたという。没後、金銭トラブルや芸能界からの引退、相次ぐショッキングな報道によって「母の思いは届かなかったのか」と囁かれることも多かった。しかし、極限状態の中で遺された手紙や言葉には、親が子に注ぐ最期の無償の愛が刻み込まれていた。