作品を爆発的な人気作へと押し上げた最大の要因の一つが、主演を務めた伊藤英明の存在だ。熱血で真っ直ぐな潜水士・仙崎大輔を体現した彼の演技は、国民的な支持を獲得した。
作品は極めて質の高い海洋レスキューアクションとして日本の映画史に金字塔を打ち建てた。しかし、作品の知名度が上昇し、テレビ局や映画会社への貢献度が高まれば高まるほど、原作者の手元に残る還元や権利の透明性が失われていくという歪な構造が存在した。スクリーン上の感動的な救出劇の陰で、クリエイター自身の尊厳をかけた孤立無援の戦いが繰り広げられていたのだ。