東京・浅草の街で長年すげ替えや調整を手がけてきた伝統工芸士は、「履き方ひとつで痛みは激減する」と語る。
職人によれば、最も大切なのは「指の股を鼻緒の奥まで入れ切らない」ことだという。指先と前坪の間に指1本分ほどの隙間を残し、踵(かかと)が台の端から1〜2センチほどはみ出るくらい浅く履くのが粋であり、最も足に負担をかけない歩き方とされる。
また、お出かけ前夜に行えるプロ直伝の裏ワザもある。新品の鼻緒は内側に向かって強く固められているため、両手で鼻緒の根元を優しく揉みほぐし、左右に少し引っ張ってしならせておく。これだけで足当たりが格段に柔らかくなり、皮膚への攻撃性が下がる。