南野拓実という稀代のアタッカーを形成する上で、3歳年上の兄の存在は欠かせない。幼少期、兄の背中を追いかけてボールを蹴り始めたことが、すべての始まりだった。近所の公園で日没までボールを追いかけた日々。兄とのストリートサッカーで磨かれた負けず嫌いな性格と臨機応変なアイデアが、彼のプレイの原点となっている。
地元のアカデミーからセレッソ大阪の下部組織へと進んだ育成年代においても、兄の背中は常に大きな目標だった。兄がサッカーの道を退いた後も、その想いは拓実へと受け継がれた。「兄のために、家族のためにプロで成功する」という強い執念があったからこそ、激しい生存競争の中で生き残る術を身につけられたのだろう。