チームの若手選手たちに「最も尊敬する先輩は誰か」と問えば、誰もが口をそろえて彼の名前を挙げる。ベンチでの声出し、ミスをした後輩へのさりげないフォロー、裏方スタッフへの感謝の配慮――。長野が見せる振る舞いの一つひとつが、若いナインにとっての最高の教科書だ。
言葉で雄弁に語るタイプではない。背中で語り、行動で示す。好機で打ち取られて落ち込む若手の肩をそっと抱き、次へのアドバイスを短く送る。勝利の喜びも敗戦の悔しさも分かち合うその態度は、巨人という伝統球団のイズムを静かに、だが確実に次世代へ継承している。