日本放送協会が長年にわたって培ってきた伝統技術は、今や全く新しいフェーズへと突入している。とりわけ伝統的な時代劇の分野では、殺陣の緊迫感や衣装の質感を極限まで高めた超高精細映像が導入され、かつてない臨場感を実現させた。かつてのお茶の間向け時代劇とは一線を画す、ダークでリアルな歴史絵巻がスクリーン上に繰り広げられている。
さらに目を張るのがドキュメンタリー映画の進化だ。報道現場の第一線で追ってきた膨大な取材映像と密着データを再構築し、一本の映画として結実させる手法。社会の歪みや隠された真相に光を当てるその視線は鋭い。フィクションとノンフィクションの境界を自在に行き来するアプローチが、観客に強いインパクトを与えている。