日本の政治言説において度々議論の矢面に立つのが、日本国憲法第20条(政教分離)の存在だ。憲法第20条は国家が特定の宗教を優遇したり圧迫したりすることを厳格に禁じている。一方で、宗教団体やその構成員が政治活動を行い、特定の政党を支援すること自体は、憲法第21条が保障する表現の自由や結社の自由の範疇であるというのが政府の一貫した公的解釈である。
政治ニュース・社会論のテーマとして、この法的解釈と世論の肌感覚との間には依然として大きなギャップが存在する。一般的な有権者から見れば、宗教組織が事実上の強力な選挙運動体として機能している光景は「政教一体」と映りやすい。法的な正当性と市民感情の齟齬をどのように埋めるのか。この課題は明確な答えが出ないまま、永田町の日常に溶け込んでいる。