毎週土曜の昼、MBSテレビで放送される吉本新喜劇は、関西圏の家庭において絶対的な生活習慣だった。桑原和男、花紀京、岡八郎ら巨星たちがひしめく中で、彼の登場シーンは常に異質なスリルを孕んでいた。
台本通りに進む芝居の空気を一変させ、観客を一瞬で引き込むパワー。共演する後輩芸人たちに対しても、舞台上では容赦なく牙を剥くパフォーマンスを見せる一方で、舞台を降りれば誰よりも礼儀正しく、後輩を思いやる温厚な人柄で知られていた。凶暴な舞台上の姿と実生活での誠実さという二面性こそが、芸能界の多くの同僚から深く愛された理由である。