アントニーの野球における最大の実力は、なんといってもマウンドから投げ下ろされる豪速球にありました。当時の中学生としては異例ともいえる最速130km/h台中盤から後半をマークしており、対戦相手の打者がバットを振ることすら困難なほどの球威を誇っていたと語られています。
日本人の母とアメリカ人の父を持つハーフというバックボーンもあり、中学生にしてすでに身長は180cm近くに達していました。リーチの長さと柔軟な肩の可動域から放たれるストレートは、まさにプロのスカウト陣が熱視線を送るポテンシャルの塊でした。
実際に中学3年生の秋には、甲子園常連校を含む全国の名門高校から10校以上のスカウトや特待生のオファーが届いていたという逸話があります。単なる「野球経験者」の枠を完全に超越した、世代トップクラスの怪童だったことは間違いありません。