さとりという妖怪は、本来「他人の心を読む能力(読心術)」を持っています。しかし、地底において読心能力は他者から激しく恐れられ、嫌われる要因となっていました。
心根の優しいこいしは、他者から忌み嫌われることに耐えかね、「自ら第三の目を閉じることで、他人の心を読む力を完全に封印した」という過去を持ちます。これが、彼女がサードアイを閉ざした真相です。
しかし、目を閉じた代償はあまりに大きなものでした。他人の心を読めなくなっただけでなく、自身の思考すらもコントロール不能な「無意識」へと移行してしまったのです。何かを深く考えたり、後悔や怒りを抱いたりすることはなくなったものの、それは「自己の確固たる意志の喪失」を意味していました。
姉の古明地さとりは、自らの意思で読心能力を保持し続け、周囲から敬遠されながらも地霊殿の主として威厳を保っています。そんなさとりにとって、心を閉ざして無意識の闇に消えてしまった妹のこいしは、深く案じる存在です。さとりはこいしを哀れに思い、少しでも感情を取り戻してほしいという願いから、こいしにペットを与えて世話をさせています。互いを想いながらも決して思考を交わし合えない姉妹のディスコミュニケーションは、東方Project屈指の哀愁漂うドラマとして語り継がれています。