平成に入ると、細木数子の立場は一変する。独自に編み出した「六星占術」を武器に、TBSテレビの『ズバリ言いわよ』をはじめとする数々の冠番組を抱える大視聴率タレントへと登りつめた。画面越しに芸能人を一喝する圧倒的なカリスマ性は、お茶の間を席巻した。
テレビ界の頂点に立った細木だったが、かつて自らの手で救い出した島倉との関係はすでに冷え切っていた。メディアを通じて語られる細木側の「救済劇のエピソード」に対し、島倉側は多くを語らず、静かに距離を置いた。権力を増す占術家と、歌一筋に生きたい演歌歌手。二人が歩む道は、二度と交わることがないほど離れてしまっていた。