最近のNHKニュースなど各種報道でも連日のように取り上げられている通り、遭難事故の波は初心者だけに留まらない。経験豊富な登山家や、何十回も登頂経験がある地元ハイカーが視界不良の中で分岐を誤り、急斜面や沢筋へと迷い込むケースが後を絶たないのだ。
最大の要因は、急変する濃霧(ガス)と「霧島連山」特有の目印の乏しさだ。稜線付近で白魔と呼ばれる濃霧に包まれると、360度どこを向いても同じような火山岩の風景が広がり、一瞬にして方向感覚が狂う。特にGPSアプリに過剰依存している場合、スマートフォンのバッテリーが低温や火山ガスの影響、あるいは寒冷な環境で突然停止した瞬間、パニックに陥るケースが目立つ。