現代の裏組織における最大の資金源は、かつてのような伝統的犯罪から、国家の枠組みを超えたサイバー空間へと移っている。ミャンマーやカンボジアの国境地帯に築かれた暗黒のハイテクパークでは、数千人規模の人間が監禁状態でロマンス詐欺や投資詐欺に従事させられているという実態が捜査線上に浮かび上がった。
高度に暗号化された通信アプリや海外サーバーを駆使し、自動化されたBotシステムで標的を誘い込む手法は、従来の街頭犯罪とは一線を画す。莫大な不法利益は即座に無数の暗号資産ウォレットへと分散され、数十の国を経由して清算されるため、単一国家の警察権力だけでは追跡が極めて困難となっている。