「指切り」に続く「げんまん」という言葉の響きは、一聴すると可愛らしい呪文のように聞こえます。しかし、漢字表記の「拳万」が示す通り、その実態は暴力的です。
「拳(げん)」は握り拳、すなわち拳骨(げんこつ)を指し、「万(まん)」は1万回という途方もない数を表します。つまり、「約束を破った場合は握り拳で1万回激しく殴打される」という肉体的な制裁を意味しているのです。
小指を切り落とす痛みに加え、さらに1万発の鉄拳制裁を受けるという二重の罰則規定が、「指切りげんまん」という短いフレーズの中に凝縮されています。江戸時代から上方(関西)を中心に使われていた俗語が、指切りの風習と結びついて定着した形です。