グリスアップと同時にプロの整備士が必ずチェックするのが、ブレーキパッドの摩耗状態と角の立ち方です。新品パッドを取り付ける際や、パッドの鳴きが頑固に消えない場面では、パッド面取り方法の併用が極めて高い効果を発揮します。
パッドの摩擦材の角が直角に立っていると、ローターの微細な歪みや段差に引っかかり、初期タッチ時に強烈な打撃振動を生み出して鳴きのトリガーとなります。この対策として、金属ヤスリや紙ヤスリ(#120〜#240程度)を使用し、ライニングの角(特にローターの進入側と脱出側)を45度の角度で幅1〜2mmほど斜めに削り落とす「面取り」を施します。
角を落としてローターへの進入を滑らかに導入することで、摩擦の唐突な立ち上がりを緩和。鳴き止めグリスの防振皮膜と相乗効果を生み出し、耳障りな共鳴を初期段階で封じ込めることが可能になります。