作者の和月伸宏氏がこの技を着想した元ネタには、中国武術の「発勁(はっけい)」や「寸勁(すんけい)」、そして当時の格闘ゲームに見られた「キャンセル技」の概念が融合していると語られています。
ゼロ距離から衝撃を浸透させる中国拳法のロマンに、「抵抗をゼロにする時間差攻撃」という論理的な肉付けを行ったことで、読者にとって「もしかしたら練習すれば自分でも撃てるのではないか」と思わせる絶妙なリアリティが生まれました。
連載当時の1990年代後半、全国の小中学生が教室の壁や机、公園の岩に向かって右手関節を打ち付け、手を痛める現象が多発したことは有名な逸話です。理屈の通った必殺技設定が少年たちの心をいかに捉えたかを象徴するエピソードであり、後続のバトル漫画における「理論派打撃技」の原型となりました。