楽市楽座を一言で表すと、戦国大名が自らの城下町や領内の市場を活性化させるために実施した「市場の自由化・規制緩和政策」です。この言葉は「楽市」と「楽座」という2つの異なる施策が合わさった用語であり、それぞれ以下のような明確な役割を持っていました。
まず「楽市」とは、市場における売買を自由にし、出店者にかかっていた税金(市場税や屋敷税など)を免除・軽減する措置を指します。当時、市場で商売を行うには寺社や公家に多額の冥加金(みょうがきん)を納める必要がありましたが、これらを撤廃して新規参入のハードルを極限まで下げました。
一方の「楽座」は、中世の同業者組合である「座(ざ)」が持っていた独占販売権や仕入れの特権を解散させる政策です。「座」に属していない余所者の商人は市場から締め出されるのが当時の常識でしたが、座を解散・無力化することで、身元や出自を問わず誰もが自由に商品を仕入れ、販売できる環境を整えました。