「メンヘラ」という言葉のルーツは、2000年代初頭の巨大匿名掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」に存在した「メンタルヘルス板」にあります。当時、心の不調や悩みを共有していたユーザーを「メンヘラー(Mental Health-er)」と呼ぶようになり、やがて語尾が縮まって「メンヘラ」へと変化しました。
当初は精神疾患や心療内科に通う人を指すネットスラングでしたが、SNSの普及とともに「感情が不安定で他人に過度な依存や承認を求める人物像」を表す言葉へと意味が拡張されました。
よく混同される概念に「ヤンデレ(病み+デレ)」がありますが、両者には決定的な構造の違いが存在します。
最大の違いは「執着のベクトル」です。ヤンデレの行動原理は「あなたのためなら世界を壊してもいい」という純粋かつ過激な他者愛にあります。対象への一途さが暴走した結果、相手を束縛したり排除行動に出たりします。一方でメンヘラの行動原理は「私を見捨てないで、私を一番に愛して」という強烈な自己承認欲求です。ベクトルが常に「自分」に向いており、相手を試す行動(試し行動)や自傷的アピールによって相手の気を引こうとする点に根本的な差異があります。