もっとも、データを導入すればすべてが解決するわけではない。むしろ、互いのタイプが浮き彫りになることで、これまで表面化しなかった潜在的な対立が顕在化するケースも増えている。
典型的なのが、論理重視の「思考型(T)」と人間関係重視の「感情型(F)」の衝突だ。たとえば事業再編や人員配置の局面において、T型の幹部が即座にコスト効率と定量的リターンを優先するのに対し、F型の幹部側は現場のモチベーション低下やブランドへのダメージを懸念する。
議論が噛み合わないまま空転し、決断が遅れる事例は後を絶たない。「相手の性格タイプが分かっているからこそ、かえって偏見が強まり、会話をあきらめてしまう」。そう語る幹部も少なくない。データという道具をどう使いこなすか、個人の成熟度が問われている。