このトラブルを読み解く上で欠かせないのが、公道に適用される道路交通法と、商業施設の私有地における安全管理規定の法的な違いである。警察当局や交通法規の専門家によれば、公安委員会が設置した「指定方向外進行禁止」や「車両進入禁止」の標識に違反した場合は違反点数や反則金の対象となるが、民間企業が敷地内に設置した注意喚起の看板自体に警察の法的拘束力はない。
だが、だからといって店舗側の指示を無視して敷地内に強引に進入してよいわけではない。私有地内での接触事故や暴走行為は、建造物侵入や民事上の過失責任に問われる可能性がある。敷地内入口に設置された進入禁止標識状の案内は、ドライバー同士の接触を防ぎ、歩行者の安全を確保するための必死の防衛策なのだ。