北米大陸の本土は、大きく分けて4つの標準時帯によって区切られている。東から順に、東部標準時 (EST)、中部標準時(CST)、山岳部標準時(MST)、そして太平洋標準時 (PST) だ。これにアラスカとハワイの時間を加えると、アメリカ合衆国全体では実に6つのタイムゾーンが混在することになる。
金融とメディアの中心地であるウォール街を擁する東部標準時 (EST) は、全米の経済ニュースの基準点だ。対して、シカゴやヒューストンを擁する中部エリアはESTより1時間遅れ、デンバーなどの山岳地帯は2時間遅れとなる。そしてシリコンバレーやエンターテインメント産業が集積する西海岸の太平洋標準時 (PST) は、東部からさらに3時間の遅れをとる。
同一国内でありながら、ニューヨークのビジネスパーソンがランチをとっている最中に、ロサンゼルスのオフィスではようやくモーニングコーヒーが淹れられる。この地域ごとの3時間のギャップこそが、米国内における物流やテレビ中継、さらには株式取引の運用ルールに独特のディレイとドラマを生み出しているのだ。