少年漫画の歴史において、「ゼブラ」という名を冠したキャラクターは異例の存在感を放ってきた。代表作『トリコ』で圧倒的な破壊力と音波攻撃を操る四天王のゼブラを描き切った島袋光年と、『キン肉マン』で白黒の縞模様と二重人格的な狂気を秘めた超人・キン肉マンゼブラを生み出した ゆでたまご。この二人の鬼才が生み出したキャラクターには、ある共通する美学が存在する。
それは、圧倒的な力への渇望と、その裏に潜む人間臭い孤独だ。島袋光年が描く荒々しくも義理堅い男気、そして ゆでたまご が注入した技巧的かつドラマチックな悪役美。両者の異なるアプローチが交錯することで、「ゼブラ」というアイコンは単なる悪役や味方の枠を超え、作品全体のドラマを最高潮へと押し上げる特異な触媒として機能してきた。