読売新聞の歴史を語るうえで欠かせないのが、中興の祖と称される正力松太郎の存在だ。正力は新聞の発行にとどまらず、日本初の民間放送開局やプロ野球チームの創設など、メディアとエンターテインメントを融合させた画期的な事業を展開し、グループの礎を築き上げた。
その志を受け継ぎ、巨大メディア企業としての地位を揺るぎないものへと押し上げたのが渡邉恒雄である。渡邉は戦後日本の政治・社会情勢を間近で見つめ続け、強靭な報道倫理と経営手腕をもってグループを牽引してきた。
館内の歴史展示コーナーやアーカイヴには、彼らが打ち立てた時代の足跡や、歴史的瞬間を伝えた実際の紙面が展示されている。一企業を超えて日本の近現代史そのものを映し出す空間は、訪れる者に「報道・ジャーナリズム」の重みと使命を静かに物語っている。