レーサムを取り巻く資本の動きは、近年極めてドラマチックな展開をたどりました。最大の転機となったのは、2026年秋に発表されたヒューリックによるTOB(株式公開買付)です。
経緯を整理すると、2026年に創業者から株式を取得して筆頭株主となっていたアクティビストファンドのオアシス・マネジメントが、保有株の売却を模索。そこに名乗りを上げたのが、オフィスビルやホテル事業のさらなる拡大を目指していた大手デベロッパーのヒューリックでした。
ヒューリックは1株あたり5,913円、買収総額約1,735億円という破格の規模でTOBを実施し、オアシス側もこれに応募。全株取得を目指した友好的TOBが成立したことで、レーサムは東証スタンダード市場からの上場廃止に至りました。
上場廃止を選択した最大の理由は、「短期的な四半期決算のプレッシャーから解放され、中長期視点での大規模な不動産再生事業に特化するため」です。ヒューリックの潤沢な資金力と信用力をバックにつけることで、数千億円規模の大型案件へ果敢に投資できる強靭な事業基盤を手に入れました。