冷水を浴びた直後、脳内では化学物質の怒涛のラッシュが巻き起こる。スタンフォード大学の神経生物学者アンドリュー・ヒューバーマン教授らの研究によると、低温刺激は脳内のドーパミン濃度をベースラインの約2.5倍にまで高めるという。これは薬物投与にも匹敵する上昇率だが、決定的な違いが存在する。薬物のような急激なクラッシュ(反動の急降下)がなく、高められた集中力と意欲が数時間にわたって穏やかに持続する点だ。
朝の一浴びが一日中のモチベーションを支えるメカニズムは、神経科学的に完璧な筋が通っている。自律神経が刺激されることでノルアドレナリンも同時に放出され、頭の中のモヤが瞬時に晴れ渡る。カフェインへの過度な依存から脱却し、自然で圧倒的な覚醒を手に入れたい人々にとって、これほど即効性のある選択肢は他にない。