永田町における権力闘争と政策推進のバランスは、極めて危うい緊張感の上に成り立っている。石破茂首相率いる政権は、与野党間の勢力拮抗という難題に直面しながら、防衛費増額や地方創生、税制改革といった重要課題の合意形成に追われてきた。予算案や法案の成立を巡る与野党の攻防は、これまでの「数による押し切り」が通用しない新たな政治のリアリティを浮き彫りにしている。
一方、太平洋の対岸に目を向ければ、再び大統領の座に就いたドナルド・トランプ氏の存在が、国際社会の緊張感を決定的に高めている。「自国優先主義」を前面に押し出した関税政策の強化や安全保障上の負担増要請は、日本を含む同盟国に戦略の再構築を迫る。日米同盟を基軸としながらも、多角的な外交アプローチをどう描くか。日本政治は、内外の圧力が同時に押し寄せる前例のない試練の渦中にある。