政府の重要統計である『賃金構造基本統計調査』を紐解くと、年齢層ごとに賃金カーブがどう変化するかが明確に見えてくる。20代前半における高卒者と大卒者の月給差は、数万円程度だ。早く社会に出て実務経験を積んでいる分、同世代の大卒者が就職した段階では、高卒者の方が現場での即戦力として重宝される場面すらある。
ところが、30代後半から40代へと移行する過程で、昇進のスピードや役職手当の付与に顕著な差が出始める。国税庁が公表する『民間給与実態統計調査』の給与階層データを見ても、高年収帯における高卒者の比率は決して高くない。一部の大手企業を中心に、管理職登用の条件に学歴による区分が残っていることが、中高年期の賃金頭打ちを引き起こす一因となっている。