北極圏の気温上昇は、地球平均の3倍以上のペースで進んでいる。かつては永久に凍りついていると思われていたシベリアの土壌は、今や崩壊を始め、巨大なクレーターが次々と出現している。この現象は、単なる地形の変化にとどまらない。土壌の奥深くに眠っていた、人類が免疫を持たない古代の微生物が目覚めることを意味している。
研究チームが狙いを定めるのは、約4万年前のマンモスの遺骸周辺だ。ここには、当時の環境で猛威を振るったであろうウイルスが、驚くべき保存状態で眠っている可能性が高い。彼らの目的は、これらのウイルスが現代の生態系や人類にどのような影響を与えるかを事前に解明することだ。