近年の日本の夏は、昭和や平成のそれとは明らかに質の異なる危険な気候と化している。グラウンド上の体感温度が40度を超える日も珍しくなく、熱中症で足をつる選手や体調不良を訴える審判・観客が相次ぐ現状は、従来の常識を根底から揺さぶっている。
高野連も手をこまねいていたわけではない。朝夕の二部制開催やクーリングタイムの設置、延長10回からのタイブレーク制導入など、矢継ぎ早に熱中症対策を打ち出してきた。だが、勝負のゆくえが完全に決した8回や9回になお炎天下でプレーを強制することが、本当にスポーツ医学の観点から理にかなっているのか。医療専門家からは「大差がついた終盤の消耗は単なる無駄なリスク」との厳しい指摘が寄せられている。