敦賀気比の凄みは野手陣にとどまらない。マウンド上でも強烈な異彩を放つ投手たちを次々とNPBへ送り出している。
オリックス・バファローズで圧巻のストレートとフォークを武器に救援陣を支える山崎颯一郎はその筆頭格だ。190センチを超える長身から投げ下ろす角度ある直球は、気比時代の丹念なトレーニングと柔軟性向上プログラムによって育まれた。また、広島東洋カープの先発ローテーションを担う左腕・玉村昇悟が見せる卓越したゲームメイク能力と図太いマウンドさばきも、高校時代の厳しい実戦経験がベースにある。
かつて2015年春の選抜高校野球大会で甲子園初優勝を果たした際、エース兼打者として投打に大暴れした平沼翔太(現・埼玉西武ライオンズ)のように、高い運動能力を誇るプレイヤーの個性を潰さず伸び伸びと伸ばす育成方針が、投手陣の多様な才能を開花させている。