鈴木亮平のキャリアを語る上で欠かせないのが、作品ごとに激変する体重変化の歴史です。その名が世間に強烈な衝撃を与えた代表作のひとつが、2015年のTBS開局60周年特別企画ドラマ『天皇の料理番』でした。病魔に侵されていく主人公の兄・周太郎役を演じるにあたり、半年間におよぶ段階的な減量を決行。当時の標準体重76kgから約20kg落とした56kgまで絞り込み、やつれきった姿をリアルに体現しました。
驚くべきは、その直後の展開です。『天皇の料理番』のクランクアップからわずか1か月後、映画『俺物語!!』の主人公・剛田猛男を演じるため、今度は30kgの増量に踏み切ったのです。短期間で屈強な巨漢を作り上げるため、鈴木亮平が実践した増量方法は過酷を極めました。「お腹が空く瞬間を一切作らない」を鉄則に、炭水化物とプロテインを常に摂取。夜中にアラームをセットして起き上がり、パンやバナナを胃に流し込む日々を続け、最終的に86kgまで体を巨大化させました。
さらにNHK大河ドラマ『西郷どん』では、晩年の西郷隆盛の威厳ある巨躯を再現すべく、再び体重を約100kg近くまで増量。単に太るだけでなく、鹿児島でのロケや相撲シーンに耐えうる下半身の強さを兼ね備えた身体を作り上げました。演じる人物の生涯や境遇に寄り添い、自身の肉体そのものをキャンバスのように塗り替えていく姿勢は、多くの視聴者を驚愕させました。