「ジャケットのポケットが財布やスマホでパンパンに膨らんでいるのを見ると、少し雑な印象を受けてしまう」。都内のIT企業に勤める30代女性はそう本音を漏らす。かつて男らしさの象徴とされた「手ぶら」は、スマートフォンが大型化し、モバイルバッテリーやハンドクリームなどの衛生用品を持ち歩くことが当たり前となった現代において、やや時代遅れの選択肢になりつつある。
ズボンのポケットに物を詰め込むことで生じる生地の歪みや、歩くたびに跳ねる鍵の音は、服装全体の清潔感を損なう要因だ。さらに、パートナーがちょっとした荷物を預けたい時や、買ったばかりの小物をサッと収納したい時に手を差し伸べられない不便さもある。自分の身の回りの品をスマートに管理できるバッグを持つことは、相手に対する無言の配慮なのだ。