細木数子氏が終の棲家の一つとして心血を注ぎ、1990年代後半から2000年代にかけて完成させたのが京都・嵯峨野の邸宅です。所在地は京都市右京区嵯峨。名刹・大覚寺や清涼寺にもほど近い、歴史的風土特別保存地区に隣接する閑静な一角に位置しています。
敷地面積は周辺の山林や庭園を含めて数千坪規模におよび、当時のメディアでは「土地代と建築費を合わせて総工費70億円」とセンセーショナルに報じられました。正門には威厳ある冠木門が構えられ、周囲は人目を完全に遮断する高い白壁と重厚な塀で囲まれています。
特筆すべきは、敷地内に建立された巨大な私設の「仏殿」です。細木氏が唱えた六星占術の根幹である先祖供養を実践するため、巨額の私財を投じて建立されたこの建物には、特注の黄金色に輝く巨大な仏像が安置されていました。全国から信者や芸能関係者が参拝に訪れ、テレビ番組の密着企画でもその壮大さが公開されるなど、単なる個人宅の域を完全に超越した宗教的モニュメントでもありました。