ネット上の言説で頻繁に見受けられるのが、「世界ランキング上位の日本にとって、アジア大会は流しても勝てる」という根拠のない楽観論です。しかし、これこそが現場を最も警戒させる危険な誤解と言えます。
第1の盲点は、アジア特有の試合環境とレフェリング基準です。世界基準の会場と異なり、空調の風向や照明の光度、ボールの弾道感覚など、ローカルなアリーナ環境にアジャストできずにリズムを崩すケースは過去の大会でも頻発してきました。強烈なアウェー席からのブーイングや、アジア連盟主幹試合特有のジャッジの揺らぎに対するメンタル耐性は、戦術以上に勝敗を左右します。
第2の盲点は、ライバル諸国の「対日モチベーションの異常な高さ」です。世界大会では上位に食い込めない国であっても、日本代表戦にのみ照準を合わせ、奇襲的なフォーメーションや捨て身のジャンピングサーブを仕掛けてきます。データが揃っていない格下相手の「一発」に足をすくわれるリスクは、決勝トーナメントの初戦にこそ潜んでいます。