小児期におけるLDの早期発見は、本人の自尊心を守る上で決定的な意味を持ちます。診断プロセスでは、単なる学校のテストの点数ではなく、専門医療機関(小児神経科・児童精神科)における知能検査(WISC-V検査など)の実施が基本となります。
WISC検査では以下の4〜5指標を測定し、指標間のギャップ(ディスクレパンシー)を分析します。
- 言語理解(VCI):言葉の知識や概念理解の力
- 視空間(VSI):図形や空間の位置関係を把握する力
- 流動性推理(FRI):未知のルールを見つけ出し論理的に解く力
- ワーキングメモリ(WMI):耳から入った情報を一時的に保持・操作する力
- 処理速度(PSI):視覚情報を素早く正確に処理・書字する力
言語理解や流動性推理が平均以上(IQ100超)であるにもかかわらず、処理速度やワーキングメモリだけが極端に低い場合、LD特有の学習困難が生じやすくなります。
学校現場へのアプローチとしては、診断書や心理検査結果を提示した上で、「個別の教育支援計画」の策定を依頼します。板書の撮影許可、テスト時間の延長、タブレット端末によるデジタル教科書の利用やタイピング解答の導入など、本人の認知特性に合わせた代替手段を公的に認めてもらう交渉が重要です。