では、妊娠中のルイボスティーとはどのように付き合うのが正解なのでしょうか。日本産科婦人科学会や日本小児循環器学会の知見を総合すると、極端な完全排除も無分別なガブ飲みも避け、時期と分量を賢くコントロールすることが結論となります。
妊娠後期の適量は「1日ティーカップ1〜2杯(200〜400ml)」
妊娠後期(28週〜臨月)であっても、ルイボスティーを絶対に一口も飲んではいけないわけではありません。問題となるのは「日常の水分補給のすべてをルイボスティーにすること」です。食事やおやつのお供として、マグカップ1杯程度を嗜む程度であれば、摂取されるポリフェノール総量は動脈管を収縮させる閾値には達しません。ただし、煮出し時間を極端に長くした濃厚な抽出液や、濃縮粉末タイプのサプリメント的飲料は避けてください。
未発酵の「グリーンルイボスティー」は後期に警戒度を上げる
近年、まろやかな風味と高い栄養価で評判を集めている「グリーンルイボスティー」ですが、発酵プロセスを経ていない分、抗酸化ポリフェノールの一種である「アスパラチン」などが通常のレッドルイボスティーの数十倍残留しています。動脈管収縮のリスクファクターという観点から見れば、妊娠後期においては通常の発酵タイプよりも慎重な配慮が必要です。
リスクを分散する「水分ローテーション法」
脱水を防ぎつつ特定成分のリスクをゼロにするための理想的な配分は以下の通りです。
- 基礎水分(全体の70%):常温の白湯、軟水のミネラルウォーター
- 食事・日常茶(全体の20%):麦茶、黒豆茶、炒り玄米茶
- リフレッシュ・嗜好品(全体の10%):ルイボスティー(1日1〜2杯)、たんぽぽコーヒーなど
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
自身の現在の週数と体調に照らし合わせ、以下の基準で日々の摂取スタイルを見直すことが推奨されます。
【ルイボスティーの活用をおすすめできる人】
- 妊娠初期〜中期でつわりがあり、水が飲みにくくすっきりした味を求めている人
- 妊娠中の頑固な便秘や下肢のむくみに悩み、穏やかな整腸作用やミネラルを補給したい人
- コーヒーや紅茶の代わりとして、午後の一息に1杯だけ香りと味を楽しみたい人
【飲用を制限・慎重に見直すべき人】
- 妊娠28週以降(妊娠後期・臨月)に入っているすべての妊婦(1日400ml以内を厳守)
- 産婦人科の胎児超音波健診で「胎児の心臓血流」「動脈管」について何らかの経過観察を指示されている人(即座に白湯・麦茶へ切り替え)
- ブルーベリー、ハイカカオチョコレート、プルーンエキスなど、他の高ポリフェノール食品やサプリメントを日常的に併用摂取している人