キャンパスの自由なエネルギーを象徴するもう一つの名物が、有志の男子生徒たちによって運営されるカヅラカタ歌劇団だ。宝塚歌劇団の演目を本気で再現するこの部活動は、単なる文化祭の余興というレベルを遥かに超えている。衣装の縫製、ヘアメイク、オーケストラの生演奏、舞台装置の設計に至るまで、プロ顔負けのクオリティを追求する。
男役や娘役を演じる生徒たちの気迫に満ちた演技は高い評価を集め、毎年秋の公演チケットは入手困難を極めるほどだ。他人の目を気にせず、自分が信じた「好き」を極限まで突き詰める。この純粋な没頭体験は、難関受験の土壇場で見せる驚異的な集中力や執念と根底で固く結びついている。