こうした法改正の背景には、近年のポップカルチャーの爆発的な普及がある。とりわけ社会現象となった漫画・アニメ作品『推しの子』に登場するような、鮮烈で個性的なキャラクター名に憧れを抱く若い親世代が増加した。
毎年恒例となっている明治安田生命の名前ランキング調査でも、音の響きを優先し、本来の漢字の意味を大幅に拡張した「当て字」命名の上位進出が目立つ。外国語風の響きに当て字をするスタイルや、特定のアニメキャラクターを彷彿とさせる命名は、もはや珍しい現象ではない。
しかし、エンターテインメントとしての魅力と、社会生活における実用性の間には高い壁が存在する。法改正後は、いくら思い入れが強くとも、漢字の本来の用法や慣用から大きく逸脱したフリガナは、自治体の窓口でストップがかかるリスクを常に孕むことになる。