では、具体的に若者は何歳まで生きれば支払った保険料の元を取れるのでしょうか。20代〜30代の平均的なモデルケースをもとに、国民年金(基礎年金)の損益分岐点を検証してみましょう。
国民年金保険料を20歳から60歳までの40年間(480カ月)満額納付した場合、生涯の支払総額は約800万〜850万円前後となります。これに対し、65歳から受け取れる満額の基礎年金は年間約80万円(月額約6.7万円)です。この条件で単純計算を行うと、受給開始からおよそ10年〜11年(75歳〜76歳前後)で支払った元本を回収できる計算になります。
現在、日本人男性の平均寿命は約81歳、女性は約87歳に達しており、さらに20代〜30代が高齢期を迎える頃にはさらなる長寿化が見込まれています。76歳以降に受け取る年金はすべて「プラスの利益」となるため、統計的な平均寿命まで生存する前提に立てば、元本割れを起こす可能性は極めて低いのが冷徹な数学的現実です。