名古屋の夏の風物詩である本場所の舞台、愛知県体育館。連日満員御礼の垂れ幕が下がる館内は、熱気と熱狂に包まれている。かつて大相撲の客席といえば年配の男性が主流だったが、現在は劇的な変化を遂げた。若い女性層や家族連れ、海外からの観光客がスタンドを埋め尽くしている。
客席の多様化は、大相撲という伝統国技が持つ現代的な魅力を証明している。溜席に座る美しい観客の存在も、そうした新しい客層の広がりと決して無縁ではない。伝統的な静寂と現代的な華やかさが同居する愛知県体育館の客席は、今や土俵の上と同等のドラマを生み出す空間となっている。