視聴者に強烈なインパクトを与えた代表格が、日本テレビ系列で放送された『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』だ。光と色が薄っすらとわかる程度の弱視を持つヒロインを演じた杉咲花は、役作りにあたって当事者への丁寧な取材と動作の検証を重ねた。白杖を用いた歩行のリアルなスピード感や、街頭の看板、放置自転車がいかに歩行時の脅威となるかという日常のハードルを、コミカルさを交えつつ繊細に体現してみせた。
安易なお涙頂戴に逃げず、不器用ながらも前を向く等身大の恋愛模様を描き切った本作。笑いと涙が同居する極上のヒューマンドラマでありながら、点字ブロックの上に置かれた障害物の危険性など、具体的な社会啓発を物語のテンポを損なわずに溶け込ませた功績は極めて大きい。