制作費は1話あたり約1億円。この破格のスケール感こそが、すべての始まりだった。従来の日本ドラマが抱えていたセット撮影中心のこぢんまりとした世界観を、一瞬で吹き飛ばした。
広大なモンゴルの砂漠を走るラクダの群れ。砂嵐のなか繰り広げられる命がけの逃亡劇。本物のCGと見紛うばかりのロケーション撮影が、視聴者に「映画館のスクリーンをテレビで観ている」ような錯覚を与えた。徹底した秘密主義も功を奏した。放送開始まであらすじも役柄も一切明かさない手法は、ネタバレが横行する現代において新鮮な緊張感を生み出すことに成功した。